ワンネスはひとつであるということ。それをしっていること。この一つであるというのは、一つの存在であるということが理解できたということ。われわれも、この宇宙、世界全て、一つの存在なのだ。これをいきなり初心者に理解してもらうのは、難しい。世界が一つであることを理解するには、この世界が分離して見えることを説明せねばならない。

人類だからこそ、世界を分けて見ている。生きるために人類は、世界を解釈している。秩序づけしている。この秩序づけは、生きるための欲から生じている。生きるためとあるが、この世界の現実は、生きるというプログラムや法則が最初に存在していたことをさすものではない。生きるプログラムは、遺伝子によって自然発生し、それに基づいて発生したのが欲。生物は、液滴の発見などにより、無機物から生成されていることが、最近、科学でも明らかになりつつある。ゆえに、遺伝子が自然発生して、それが生きるためのプログラム(欲)となり、その欲が、生きるためにこの世界を区分している。
人類は肉体を通してしか世界を知ることができない。たとえば、生まれつき目が不自由な人と健常者の世界は、全然違う。人間という観察者とは全然生態が違う宇宙人から見た世界も然り。自分が勝手にこの世界をこうなのだと解釈しているだけなのかもしれない。必ずしも、今われわれが見ている世界が真の姿ではないことはわかってもらえると思う。
だから、世界を真の姿でみるためには、自身の肉体という制限から解除される必要がある。その制限から解除されたとき、姿を現す世界が真の世界であろう。そのために、肉体からの解放。欲から解放された感覚で、世界をみなければならない。自身の生きるという執着をもった欲を捨てて、世界を見つめなけれなならない。これが、悟りともいわれるところでもある。人類は、生きるために世界や出来事などを分化、区分けしてみている。自分の生きる目標に合わせて、世界を区分けして利用しやすくしている。それによって、法則性を見出し科学もうまれた。それに反して、悟りは、生きるとか欲を手放すことで、区分けしないありのままの世界、真の世界をえることができる。その現れる真の世界というのは、人類や生物の勝手な解釈が入らない世界、つまり、ワンネスである。分類されない世界、ひとつなぎの世界、ワンネス。ここが、ワンネスを理解するための一つ目の到達点です。この先も、進まれるようでしたら、第二章へ、お進み下さい。